FRAGILEパロその２（まぁ最後だけど）

兼続編書けたどー！！！
珍しく有言実行できたわーーーい！！！！

あ、そいや前の記事で

>・作中手に入れるアイテムとして世界が壊れた時に一緒に死んだ人のアイテム（＝遺品）があり、
キャンプ場所（セーブ・体力回復・アイテム整理・ランダムでアイテム購入）で見ると
その遺品の持ち主が世界が壊れる時に何を思っていたかが伝わってくる（＝遺言）

と書きましたが、
その遺品の持ち主が世界が壊れる時に何を思っていたかが伝わってくる（＝遺言）
ではなく
その遺品の持ち主の想い出を宿している
でした、まぁでもほとんど世界滅亡直前の意識が残ってるっぽいので七割方あってる。
と言ってみるｗｗｗｗ










―――――匂袋の記憶―――――
 


『最期の刻は愛する者と迎えよ』
敬愛する主の粋な計らいにより、私は想い人の職場に来ていた。
想い人は最期の日でさえ、職務を恙無く全うする事を選んだようだ。
その生真面目さはまさに彼らしく、私の想いは更に増す。
そっと部屋に入ると、常通りに美しいお前が黙々と執務をこなしていた。
何度も見た光景、そして何度も見れると傲慢に錯覚していた姿だ。
「こんな時まで仕事か？精の出ることだな」
気付けば私の口から言葉が出ていた。最期の刻くらいはお前の邪魔をするつもりはなかった。
ただ、その刻が来るのをお前の傍で過ごそうと、密かに思っていたのだが、私の本心はそんな遠慮を易々と無視した。
「こんな時だからこそ、だ。不測の事態が起きた場合、誰かしら詰め所にいないと困るだろう」
だがお前は特別驚く事なくそう言って、書状を書いていた手を止めて振り返ってくれる。
常と同じ行動に私の心に熱が灯る。常と同じ服に、常と同じ表情。
常と同じ美しさは今日が最期の日だと感じさせない。
「他の者はどうした？」
「暇をやった。最期の時くらい想う者と過ごしたいだろう」
常と同じ声音に常と同じ口調、そして常と同じ不器用な気遣いにどうしようもなく愛しさが込み上げる。
と、同時に沸き上がった疑問を次の瞬間には聞いていた。
「お前はどうなんだ？」
「・・・・何の事だ？」
「わかっておるだろうに。お前は愛しい者と最期を迎えないのか、と聞いている」
その質問が意外であったのか、一瞬強張ったように思えた。
しかし狼狽したのは一瞬だけで、サッと繕ったツンとした表情で「先程言ったまでだ」と言ってきた。
その幼い仕草が酷く愛おしく感じたのは、今日で世界が終るからか愛ゆえか。
「ははは、お前は最期まで意地っ張りだな」
と笑うと、からかわれたと思って恥じたか、背を向けられて、想い人は仕事を再開した。
・・・・・本当に、常と変らぬ。常と変らなさ過ぎて、世界が終るなんて実感がない。
「そういうお前は何故ここに？」
だからだろうか。
「ああ、景勝様に暇を出されたのだ」
生涯言うつもりがなかった。
「最期の刻は愛する者と迎えよ、とな」
この胸の内を告白をしてしまったのは。
 
思わずお前の手を掴むと、体が大きく跳ねて、その勢いでか手から筆が転がり、
書状の上に不格好なシミが広がっていくのを見て、ああ、言ってしまったんだな。とぼんやりと実感した。
だが呆然と、・・・・・それこそ世界が壊れるその時のように、呆然とした庇護欲を誘う表情で、
ただただ涙が頬を転がり落ちる様を見て、胸の内の恋情が爆発した。
衝動のまま抱き締めれば、背中に回される腕は震えていたが力強く、表情を覗けば自然とそのまま口を合わせた。
もう最期まで時間がないのに言葉が出てこない、出せない。
体だけが先走り、想いがお前へと流れていく。
 

「愛している」


刹那に離したお前の唇から零れた愛の言葉。
私がその言葉を返すことなく、この世界は終焉へと堕ちた。
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あれ、兼続のほうがグダグダ喋らせる気だったのにそんな事なかった・・・？
三成の方が無駄に改行多かったからか・・・？

兼続が匂袋なのはなんか素敵な小物が単純に何も浮かばなかったので
「香の匂いしてたら萌える、よろしい匂袋だ」的なノリです。
三成も最初は扇子だったけど、あえて筆にした。作中も結構いろんな遺品あるようだし。
クッキー缶とかなんぞｗｗｗ