○月×日
幸村です。
三成殿と異界に飛ばされて随分経ちました。
途中、異界から異界にまた飛ばされたり、他の住民(?)の方々と交流してみたりして、
なんとか平和に過ごしています (上記の事柄もいずれネタとしてあげたいと思います by深水)
・・・・・・というか外敵がいないので正直、元いた世界より平和といえば平和かもしれません。
ただ得体が知れないだけで。
・・・・・・まぁ、そんなこんなで平和に過ごしております。
ですが元いた場所と同じく、常の鍛練は怠っておりません。
いくら平和とはいえ異界、いつ何時何が起こるかわかりません。
・・・・・・・・・・何かあった場合、三成殿を守れるのは己だけと思うと、より一層鍛錬の力も入ります。
そんないつも通りの鍛錬の帰りに、私たちが入っていた箱
(中身は褥のようなのですが一見箱ですよね、これって)と同じものを見つけました。
不思議に思いましたが、もしかしたら私達が知っている人・・・・
兼続殿や慶次殿かも知れませんので、
三成殿が待つ家まで持って帰ることにしました。
「三成殿ー、只今戻りましたー」
「幸村、いい所に帰ってくれた。今、ちょうど鍋が出来上がった所だ」
「鍋ですか♪ 最近冷え込んでますから美味しいですよね、鍋♪
・・・・・・ってそうじゃなかった。三成殿、鍛錬の帰りの道にこんなのが落ちてたんですがどうしましょう?」
三成殿は私の隣にある箱を見て、驚いたような顔をして、
鍋の具合を確かめると(ああ、いい匂い・・・v)
火を止めて、私の傍・・・ひいては箱の傍に寄ってきました。
「中身は確かめたか?」
「いえ、三成殿の判断を聞いてからと思い、確かめておりませぬ」
「そうか・・・・・・」
「兼続殿や慶次殿でしょうか?」
「左近や吉継だとありがたいのだが・・・・
・・・・ん?側面の下のほうに何か書いてあるぞ・・・・??」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」」
「ちょ、み、三成殿落ち着いて・・・!!!」
「ええい、放せ幸村!!!」
「さすがに無抵抗の人をそのまま崖から落とすのはどうかと・・・!」
「ここであったが百年目だ!!
このまま滅せば豊家の安泰は確実なものになるのだ・・・!!」
「な、中にいるのが家康じゃなかったらどうするのですか~!?」
そんな風に騒いでいたら、中からガサゴソと音がして
「なんじゃ・・・タダカツ、もどったのか・・・??」と声がして
・・・・・・・・・中からよく知った徳川の鎧兜を身につけた、
見知らぬ童がでてきました。
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
「・・・・・・・・・・・・・・だ、だれじゃそなたらは!!?なにやつ!!?!?」
「いや、それはこちらが聞きたいのですが・・・(家康・・・?)」
「人に名を訪ねる時は自分からと教わらなかったか?(どう見ても元服前の童だな)」
「・・・・・・わがなは たけちよ!ちちはまつだいら ひろただ、
ゆいしょただしい みかわぶしであるぞ!!」
「松平・・・竹千代・・・・ まさか・・・・」
「? 三成殿、ご存じですか?」
(家康の幼名が「竹千代」だったはず・・・そして家康の父は松平広忠・・・)
(・・・・・・・・・・ではこの童、いえ竹千代と名乗る男子は家康だと!?)
「ええい!!わしはなのったのだぞ!!そなたらもなのれーー!!!」
「・・・・私の名前は石田治部少輔三成。こちらは真田左衛門佐幸村。
私は近江、幸村は信濃の出だ」
「・・・・じぶ に さえもんのすけ・・・ そなたらはぶしか?」
「え、あ、はい・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・かずかずのぼうげん、しつれいいたした。
このせかいにきて、タダカツいがいのものにあったのははじめてゆえ、
ずいぶんとぶしつけけなたいどをとってしまったこと、あやまらせていただ・・・」
家康と思わしき童ですが、その所作はきちんと教育された武家の子の所作で、
なるほど、本当に家康かも知れない、と思ったその時・・・・
ぐーーーーーーーーーーーーーーー
という盛大な腹の虫の鳴き声が響き渡りました。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・えーと」
「・・・・・・・・・・・・・・竹千代君、よろしければ鍋があるが食うか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・た、たべさせていただく・・・///」
「(ガツガツガツガツガツガツガツガツガツ)うまーーーい!!!」
「そんなにあわてなくても沢山あるから安心してください」
「あいすまぬ、なにせわしはこのせかいにきてから
なにもくちにしておらぬゆえ・・・
タダカツはなにかくうものがないかとさがしにいったのだ
(むぐむぐむぐむぐ)」
「食べながら喋るな、行儀が悪い。あと、野菜も食え野菜も ・・・・幸村、お前もだぞ?」
「∑(ギクッ) や、野菜も食べましょうね、竹千代君ー ・・・ところでひとつ聞いてもいいですか?」
「なんじゃ、さえもんのすけどの」
「忠勝・・・とは本多忠勝殿のことですか?」
「さえもんのすけどのはタダカツをしっておいでか!?」
「ええ、まぁ・・・(藪つっついてしまったみたいですね・・・)」
「・・・勇猛な武将と聞いている(みたいだな、とりあえず噂で聞いたくらいに濁しておくか)」
「そうなのか・・・じつはというと、タダカツはこちらにきてからしりあったのだ。
わしのそばにいるものでナベノスケというものがおるが、タダカツはナベノスケのエンジャらしい。
たしかによくにているからそれはわかるのだが・・・」
「なるほど、そうなのですか・・・(忠勝殿も家康に本当の事は言ってないようですね・・・どうしましょうか?)」
「・・・・・・椎茸を鍋に戻すな、というか好き嫌いするな!
(・・・話が本当なら、忠勝殿を敵に回すのは正直、避けたいな。・・・・まぁ、とりあえず当人と会うか)」
竹千代君さまー
竹千代君さまーーー
「・・・・・・・・この声は忠勝殿では?」
「うん、タダカツのじゃな」
「・・・・・・おい、段々近づい
「竹千代君様あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
「(モロに鼓膜直撃)☆◎×※>*¥~~!?!?!」
「おお、タダカツ!よくぞここがわかったな!!」
「竹千代君様・・・!ご無事でしたか!!
・・・・む、主らは?真田幸村に石田三成ではないか?」
「(この気迫、闘志、間違いなく本当の本田忠勝だ・・・!)
・・・・・・忠勝殿・・・・・・!!」
「真田幸村・・・・竹千代君様をお連れしたのはお前か?」
「・・・・ええ、そうです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「「いざ参「鬱陶しいのだよ貴様等ぁああああああ!!!!!!!!」
「じ、じぶどの・・・?」
「ええい、食事時に煩く騒ぎおって!!!決闘だか喧嘩だかする前に、とりあえず食え!!!!
忠勝殿もこっち着て座れ!!空腹時はロクな事しないし考えないとおねね様も言っている!!!
さぁ、食え!!!!!」
「「・・・・・・・・・・・はい、食べます・・・」」
「・・・・じぶどの、かっこいい・・・!」
「・・・・・・・・・・・・うまい」
「そうか、口に合ったなら何よりだ。
俺の味付けは少し薄いらしいからな・・・」
「いや、これくらいの方が健康によいだろう」
「あー!さえもんのすけどの、それはわしのエビじゃー!」
「え、あ、すみませぬ・・・でも食べてしまいましたし・・・」
「竹千代君、海老なら俺のをやるからあまり騒ぐな」
「じぶどののエビはじぶどののじゃ!というか、じぶどのはわしや、さえもんのすけどのに
くえくえというくせに、おのれじゃぜんぜんくわぬではないか!!」
「俺は大人だし小食だからいいのだ、お前らは成長期だろう?」
「え、あの三成殿、私も子供扱いですか?ねぇ??」
「さて忠勝殿・・・・ひとつよろしいか?」
「・・・なんだ、石田殿?」
「この子は・・・・お前の主君か?」
「・・・・・・・・・・・そうだと言ったら、なんと?」
「忠勝殿、ここは一時休戦としないか?」
「・・・・何?」
「こちらは狸は憎いが、子狸には興味がない・・・とまではいわぬが、
この世界はいまだに俺等もわからぬ。
竹千代君の話しぶりからして、貴方方がこちらに来てからまだ日は浅いだろう?
こちらも仲間が欲しいのは事実だ。・・・・・・・・・・どうだ?」
「・・・・・・・・・・・相解った。これからよろしく頼む、石田殿」
こうして、私と三成殿のほかに、いえや・・・じゃない、竹千代君と忠勝殿が
この生活に加わることになりました。・・・いったいいつになったら元の世界に帰れるのでしょうか・・・。
まぁ、もしかしたらまた他の仲間も増えるかも知れませんし、気長に待ちたいと思います。
・・・・というわけで
なぜか徳川主従が仲間入りしましたー。
というのも自分の誕生日プレで
瑠歌がよこしたのがこの2名だったんですよ。
ぶっちゃけどうしろとって思った。だって三成と家康ってどうしようもないんだよ私の中で・・・!!
愛憎関係をミニ武士で持ち出す気はなかったので本当悩んで、こういうノリにしました・・・。
徳川家康・・・こと竹千代君。
三成がどんな家康相手なら嫌わないか(というか攻撃的にならないか)、と考えた末の
まさかの子供化。
ぶっちゃけ徳川よくわかんねなのでなんか間違ってるかもしれませんが、
それはそれこれはこれでよろしく!(最低)
一応、織田人質~今川人質あたりの記憶しかない設定っす。
知的美人が好き、という設定なので三成がお気に入り。
(いや、忠勝にずーっとギャアギャアされてたら、
ちょいウザいなーとか反骨精神とか芽生えるかな・・・って思って・・・・)
「みつなりどのー あーそーぼー」
「・・・・・・・・・・」
「みーつなーりーどーのー」
「・・・・・・・・・(ブチッ!)だあああああ、
仕事しているのがわからんのか、竹千代!!!」
こんな感じ。もう家康と考えず、子供としてヤツラをひっかきまわしてもらう気でいるよ。
(それ、ミニ武士としてはどうなんだ・・・??)
んで本多忠勝。
ぶっちゃけ竹千代の爺やでいいかなって思ってる(酷)
とりあえず幸村は鍛錬相手ができてうれしいかと。
三成は左近を思い出したりして、ちょい切なくなったりしつつ、
忠勝の無骨な一直線さに好感を抱けばいい。
・・・・え、忠勝×三成が好きなんてそんな事・・・ありますよ?(あるんだ)
「よし、竹千代君様のお八つが完成したぞ。幸村殿、礼をいう」
「いえ、私も三成殿に持っていく
休憩用の菓子を作りたかったので・・・・」
・・・・・・・・・・こいつらにケーキ作りをさせた私の脳内を一回解剖したい(ぇ)
ちなみに中で出てきた小物は100均で買ったり、食玩フィギュアだったりします。
世の中安価でネタになるものがあっていいね!義と愛だ!!(マテ)